活動報告
「新年度を迎えて 〜いま国民の皆さんに訴えたいこと〜」 2008年4月1日
みなさん こんにちは
吉良州司です。
本日は4月1日、新年度のスタートです。至るところで若々しく溌剌とした新入社員の姿を見かけます。これから船出する長い社会人生活において、どんな時でも希望を失わず、常に夢を追いかけながら走り続ける人生のマラソンランナーであってほしいと思います。また、入社当初は当然、会社の先輩達の教えを忠実に学び、覚えていかなければなりませんが、一所懸命努力して人間力を養い、いずれは会社や社会のために新しい時代を切り開いていく創造的破壊者になってほしいと思います。
さて、今日から道路特定財源の暫定税率が廃止され、各所のガソリンスタンドで値下げされています。一方、昨日の福田首相会見でも明らかになったように、与党は衆議院での再議決を視野に入れながら暫定税率を復活させることを目論んでいるようです。
この一連の現実は「決断できない政治がもたらす国民生活の混乱」と位置づけられてしまっています。
私は、現在所属する民主党の政策であっても時には堂々と反対論をぶち上げる人間ですが、最近の一連のマスコミ報道、マスコミ報道を情報源として出てくる世論には大きな疑問を持っています。
そこで、新年度を迎えた今日、あらためて道路特定財源問題や日銀総裁人事問題など、現在の国会、政治が直面する重要課題について、私が信じるところを国民のみなさんに訴えさせて戴きたいと思います。
現在の国民世論の中で、民主党を中心とする野党が参議院での多数を占め、与党案に反対することが国会を空転させ、政治空白を醸成しているとの論調もあるようです。単なる反対野党であってはならないと言い続けている私にとって「何でも反対政党」という見方をされることは甚だ残念でなりません。
民主党は何も反対のための反対をしているわけではありません。また、いたずらに政治を混乱させ政局にしようとして反対しているわけでもありません。
現在のわが国を憂えるが故、国民の生活と将来世代の幸せを思うが故に、正論を貫いているだけであります。
その正論とは何か、私の信じるところについて、述べさせて戴きたいと思います。
まず、道路特定財源問題は、単に「ガソリンが25円下がる」という問題ではありません。55年体制時代の官僚主導中央集権の国を続けるのか、それとも私の持論でもある「地域主権の国」「生活者主権の国」を創っていくのか、という「国のかたち」「国のあり方」を問う問題として、国民のみなさんに対して、また、与党に対して問題提起をしているのです。
道路の暫定税率を維持し、本則分も含めて特定財源を存続させることは、これまでの国のあり方、霞ヶ関が主役の国を続けることとなります。すなわち、国土交通省が、全国津々浦々の道路について、どこに、いくらで造るかを全て決める権限を死守し続けることになります。
この仕組みを変革して、各々の地域が、使途の限定なく、教育であれ、福祉であれ、もちろん道路であれ、みずからの判断により自由に使える財源にしようというのが、「一般財源化」の真意、本丸です。
もちろん、苦しい生活を余儀なくされている一般国民が、原油の高騰によるガソリン価格の上昇に苦しんでいます。その負担を少しでも小さくするために「暫定税率の廃止とガソリン価格の値下げ」を主張しています。この主張は昨年の参議院選挙から民主党が訴え続けてきた「政治は生活である」「生活者を第一に考えることこそが政治である」という理念の具体案でもあります。
しかし、繰返しになりますが、より本質的な議論として民主党が主張していることは、「国のあり方」「国のかたち」の変革です。今通常国会でも次々と明らかにされた官僚、省庁による税金の無駄遣いは目に余ります。この税金の無駄遣いを放置し続ける、現在の官僚主権国家、官僚主導中央集権国家を大胆に変革し、「地域が主役の国」「生活者が主役の国」を創るための闘いであることを、ぜひ国民のみなさんにご理解戴きたいと思っています。
日銀総裁人事につきましても「国のありかた」を問う問題です。
昨今の円高、株安を含む日本経済の不安定さは、米国サブプライムローン問題に端を発する米国経済の先行きに対する悲観的見方に連動したものだと認識しています。しかし、もし、その原因の一端が日銀総裁の空白を含む政治の混乱であると判断されているとすれば、これもまた残念極まりないことであります。
現在の日本の政治において一番大事なことは、一刻も早い日本経済の再生です。一人当たりGDPがOECD諸国の18位に甘んじる現在の経済水準は、昨今の原油高、原料・食料高、円高、株安、天文学的巨額の公的債務により、更に下降していく危険性を孕んでいます。そうならないようにするためには「所得再配分も重要ではあるが、その前に、再配分の原資を稼ぎ出す国力を再生させること」が今求められているのではないでしょうか。政治の安定とリーダーシップの発揮が必要だと強く思っています。
そのように思うなら、何故、武藤日銀総裁候補、田波同候補の政府提案に反対することを容認したのか、それは、旧大蔵省や財務省事務次官経験者に固執すること自体が政官のもたれあいの象徴であるからです。官僚主権国家の象徴だからです。
政府も財務省も、これまでの慣例であった、財務省事務次官と日銀生え抜き理事との「たすきがけトップ人事」を死守したいのだと思います。もちろん、大蔵省出身者であっても人物、能力的にふさわしい方はいらっしゃると思っています。
しかし、道路特定財源問題の本質論と同じく、国のあり方を変革する闘いに挑んでいる私達としては、官庁の中の官庁、他省庁に君臨する財務省の、そのトップ事務次官経験者の最高の指定席である日銀総裁人事に軽々と同調するわけにはいきません。
与党はこの日銀総裁人事について、これまでの自民党万年与党体制を前提にした対応しかしておりません。すなわち、与党が提案すれば、それに従うしか道はないと言わんばかりの対応です。与党案に従わないのは、反対野党が悪いとの見解です。
道路の暫定税率を含む日切れ法案についても、また、地方自治体はその予算編成の仕方についても、自民党万年与党体制を前提にした年度末対応しかしておりません。参議院で野党が多数を占める状況において、これまで通りになるという保障はなくなっています。日銀総裁人事についての相談や提案の時期もあまりに遅いと言わざるをえません。また、予算案が衆議院の与党多数で成立しても、予算関連法案が参議院も含めて野党も賛成しなければ、予算執行ができないことは、昨年の参議院選挙後に分っていました。それならば、昨年の秋から予算案と予算関連法案について、野党の同意を得る努力をすべきでした。それにもかかわらず、これまで通りの対応しかせず、土壇場になって「民主党が反対したから政治や国民生活が混乱して困る」という論調は本末転倒であり、同調するわけにはいきません。
今国会の予算委員会の議論を通して、国民世論は一般財源化を支持していることが明らかになりました。また、道路特定財源のとんでもない無駄遣いも明るみに出て、世論が猛反発していることも明らかになりました。
社会保険庁の杜撰さとも相俟って、国民は、もうこれ以上、血税を無駄遣いし続ける現政府、現官僚組織の上に乗っかる政権が続くことを望んでいません。だからこそ政権交代を成し遂げ、今この国のかたちを変えなければ、真面目に働く現世代も、そして何の罪もない将来世代も、大変な重荷を背負わされることになります。
与党は必死に「国民生活を混乱させているのは、反対野党の民主党だ」というキャンペーンを展開しています。しかし、道路特定財源の暫定税率の廃止やそれ以外の租特法の期限切れによる国民生活の混乱をなくすべく、民主党は法案提出を含む具体的対応策を提案しておりました。しかし、道路特定財源の暫定税率を継続したいがために、民主党が賛成している内容まで含めた一括法案を頑として譲らず、国民生活を混乱させようと、民主党を悪者にしようとしていました。昨日年度末のぎりぎりの段階になって、与野党合意できるものについては2ヶ月間の暫定延長案が可決され、何とか混乱はさけられましたが、このような姑息な手段を弄してまでも政権を維持し、道路を含む利権を温存しようとする現与党政権をこれ以上続けさせるわけにはまいりません。
福田首相は先日、道路財源に関る7項目の提案を発表されました。現状を打開するための必死の努力であり、中身についても21年度からの一般財源化など評価できる内容も一部含まれています。
しかし、総じて言えることは、結局、問題の先送りであり、民主党として譲れない暫定税率の廃止や国交省の利権を排除する仕組みなど「国のあり方」を改革する内容は盛り込まれておりません。これは、自民党内道路族や国交省の主張が足かせとなって、民主党の主張との間で、足して2で割る結論しか導き出せないからです。福田首相のご努力に対しては敬意を払いますが、官僚主導中央集権国家を「地域や生活者が主役の国」へと変革する闘いを挑んでいる私達がとても受諾できるものではありません。
ただ、この混迷状況を打開し、現実的に一歩でも前に進むための解決策、場合によっては妥協策も模索しなければならないとも思っています。この点につきましては、また別の機会にお話したいと思います。
最後になりますが、我が国は今大きな分岐点に立っております。今、政権交代による根本改革を行わなければ、衰えつつある我が国を再生することはできません。現在世代に対する責任は勿論のこと、将来に亘る子々孫々の世代に対する責任を果たすため、どんなに苦しくとも歯を食いしばって改革を成し遂げていかなければなりません。
終戦直後のあの廃墟の中から見事に復興を成し遂げた先達の涙ぐましい努力と成果に想いを馳せるとき、政権交代により、必ず「安心して暮らせる豊かな国」を創ることが出来ると信じています。
国民のみなさんのご理解を得ながら、その実現に向かって邁進してまいりますので、ご理解とご支援をお願い申し上げます。−吉良州司−