活動報告

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メルマガ(2008年2月11日発行)「真に必要な道路整備の具体的方法論について」 2008年2月12日

 

みなさん こんにちは。
吉良州司です。


さて、前回のメルマガでは、道路特定財源問題が、単に「ガソリンが25円下がる」という問題ではなく、55年体制時代の官僚主導中央集権の国を続けるのか、新時代の日本の姿であるべき「地域主権」「生活者主権」の国を創っていくのか、という「国の形」「国のあり方」を問う問題だと指摘し、私の持論を展開させて戴きました。


この中で、持論を披露しなかったことが、大きく2点あります。
ひとつは、与党や多くの首長が民主党案の欠点として指摘している「財源不足問題」に対する反論です。もうひとつは、私が内閣員会でも強く主張し、要望した「高速道路無料化」に対するみなさんへの説明です。

 今後のメルマガでは、まず、財源不足の指摘に対する具体的反論、具体的提案をしたいと思います。



<目的は、財源の確保ではなく、真に必要な道路を造ること>

あらゆる人、組織が陥りやすい不倶戴天の敵は「手段をいつの間にか目的化してしまうこと」です。政治家として、本来政策を実現することが目的であるはずなのに「当選できなければ、政策は実現できない」という理由をつけて、国民や将来世代の為には断固として言わなければならないことも、それが国民の耳に痛いことであれば臆して言わず、気が付いてみれば『当選』すること自体を目的として有権者に迎合ばかりしている政治家がその典型でしょう。
今回の道路特定財源問題でいえば、目的は真に必要な道路を整備することであり、必要な道路ができる保障さえあれば、財源は59兆円であろうが、40兆円であろうが関係ありません。身の丈にあった道路整備をしている長野県栄村の
高橋村長の話を聞くと、まるで手品のように、しかし、実情に応じた知恵と工夫を凝らすことにより、少ない予算で必要な道路を整備している実践例があります。



<具体的方法の提案の第一歩>

「真に必要な道路整備」を限られた財源で実現する具体的方法論を披露していきたいと思いますが、5年前に大分県知事選挙に敗れた後に「大分のインフラ整備について」と題した文章をホームページに掲載致しました。具体的方法論の入り口に当たる内容ですので、まずは、それをみなさんにお読み戴きたいと思います。



<「大分のインフラ整備(社会基盤整備)」2003年5月27日ホームページ掲載> 
(「吉良が知事になっていたら大分のインフラ整備が十年遅れていた」という批判に対する反論メッセージ)
「吉良が考えてきたこと」ページの「吉良州司のコラム」に収蔵されています


みなさん、こんにちは。

三寒四温がいまもって続いているような今日この頃ですが、いかがお過ごしでしょうか。知事選後五回目のメッセージとなります今日のテーマは、「大分のインフラ整備(社会基盤整備)」です。

知事選終了後、大分県の経済界の幹部が「吉良が知事になっていたら大分のインフラ整備が十年遅れていた」と発言し、選挙中には県南において「吉良が知事になると道路は建設されない」という風評が流されたと聞きました。これらの発言や風評は、非常に残念でなりません。

私が商社勤務時代に一番長く関わり、得意としていた分野は、電力を中心とするインフラ関連プロジェクトです。ニューヨーク駐在時は「Infrastructure Project Department」(インフラ・プロジェクト部)の部長をしていました。発展途上国の経済発展や民生の向上に必要な社会基盤(インフラ)である発電所、上下水道、高速道路、空港、港湾などを、民間活力を利用しながら建設・運営するプロジェクトを立ち上げる仕事です。日本でも今注目されているPFI(プライベート・ファイナンス・イニシアチブ)方式の海外版と思ってください。PFIとは、本年(二〇〇三年)五月十四日付の読売新聞で、次のように簡潔に説明されています。

「公共施設などの建設・運営を、民間の資金や経営にゆだねる手法。英国で始まり、財政負担の軽減や行政サービスの向上などに効果があった。日本では一九九九年にPFI法が成立。二〇〇一年の改正で、公共施設の複合施設についてもPFIの活用が可能になった」

本来ならこれらの社会基盤は、国や地方自治体の責任において建設・運営されてしかるべきなのですが、これは、財政的な負担を軽減し、官による非効率な建設・運営(建設費や運営費が高くなったり、サービスの質が悪かったりする)を避けるために、民間の経験・知恵や資金を最大限活用する方法です。

私は海外でPFI方式のプロジェクトに携わりました。世界銀行傘下のInternational Finance Corporation=IFC(国際金融公社)やInter-American Development Bank=IDB(米州開発銀行)、Asian Development Bank=ADB(アジア開発銀行)などの国際金融機関や各国の制度金融機関(たとえば米国、独、仏、スイス、日本などの輸出入銀行や保証機関)の投融資を引き出し、民間の企業や銀行、保険会社などが安心してカントリーリスクのある国のインフラ関連プロジェクトに投融資したり、建設や運営の請負ができるような仕組みを造るのが主な仕事でした。

この経験を、大分のインフラ整備にも活かしていくつもりでした。私は公共事業をやらないとは一言も言っていません。むしろ、必要な公共事業は何が何でも実現すべきだと思っています。私が強調していたのは、「無駄な税金の使い方をしたくない、貴重な税金を大切に使いたい」ということ、インフラ整備で言えば、「PFI方式や自分の経験を活かしながら、民間企業にこの分野を開放し、できるだけ税金の投入額を少なくして、質の高いインフラを整備する。同時に、この方法を通じて新たなビジネスチャンスを民間企業に提供し、経済活性化と雇用の促進を図る」ということです。

ご存知の通り、内外価格差ではありませんが、国内において「税金が資金源となっている官公庁相手」の工事受注価格と、海外での受注額では倍違うと言われています。日本の官公庁が実施する入札は排他的で、既存業者に甘く、新参者には厳しく、いまだに談合体質を残しています。これは残念ながら日本におけるビジネス文化の一部となっています。

私は選挙期間中、道路建設を例に例えて「道路が欲しいのですか? それとも道路工事が欲しいのですか?」と問いかけました。「これまでは、道路も工事もと二兎を追うことができましたが、日本全体にその余裕がなくなってしまいました。二兎を追うことは子孫への付回しを増加させてしまいます。道路か工事かどちらか一つだけしか選べないとするとどちらが欲しいですか?」と尋ねました。

おおよそ九割の方が「道路が欲しい」と回答されています。残り一割の方は主に建設業に関係の深い方々でした。一般の人は「貴重な税金の投入額はできるだけ少なくして、必要なインフラ整備をしてほしい」という明確な意思表示をしています。これが今後、大分で追求していくべき方向だと信じています。

これまで大分の経済を牽引してきた建設業は、優秀な人材を抱えていますので、設計、管理など付加価値が高い業務を強化する一方、PFI方式のプロジェクト分野で、建設のみならず、運営まで手を伸ばしていってほしいと思っています。

大分の高速道路網については、道路公団が実施を決めている路線はそのまま継続してもらえばいいと思っています。けれども、今の民営化論議を見ていますと、一体いつ実現できるのか皆目見当がつきません。それならば、高速走行可能なノンストップ一般道路を大分県全域に張り巡らすことを、県や市町村として優先すべきではないかと考えています。これはつまり、直進車は原則として止まることなく走れる道路です。

現在整備されている基幹道路を、追い越し可能なように部分的に拡幅し、信号で渋滞するところは立体化するかもしくは迂回路をつくり、大きなカーブは小さなものに造り替えていくのです。
現在の道路交通法では、一般道は時速六〇キロが上限ですが、もし技術的に安全が証明されて特例が認められたなら、この道路では止まることなく七〇〜八〇キロで走れるのです。高速道路のインターまで行かなくても、自分の住んでいるところから一番近い基幹道路を利用すればいいようになります。

このような高速走行可能一般道路網を、大分県全般にPFI方式で建設・運営する提案を募集してみてはどうでしょうか? 通常のPFIとは異なり、通行料収入でもって建設・運営費(この場合の運営費は保守・管理費用)を回収することはできません。けれど提案された期間において、現在価値ベースで一番税金投入額の少ない、しかも一番質と効率の高い案を採用することで、現在の社会的ニーズに応えることができます。是非、検討してほしいと思います。大分の経済も活気づくことでしょう。

地域経済の活性化と雇用対策、財源が限られた中でのインフラ整備、市町村合併も視野に入れた生活圏の拡充など、現在の社会的ニーズに対応するために、知恵を絞りましょう!


<以上、2003年5月27日ホームページ掲載文>

長い引用文を読んでいただきましたが、この考え方に基づいた具体的な方法論について、次回以降のメルマガでお知らせして参ります。


−吉良州司−

 

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