活動報告
外務委員会質問 2005年10月21日 (原料資源の高騰、中央アジアとの交流etc.)
みなさんこんにちは、吉良州司です。
前回のメルマガでは、外務委員会から派遣されてCIS諸国を訪問したときのことをお伝えしましたが、これから2回にわたって、その訪問のきっかけとなった外務委員会、経済産業委員会での質問の概要とその詳細についてお知らせします。
まず今回は、外務委員会での質問の概要と細かいやりとりについて見てみましょう。
外務委員会(2005年10月21日)での質問についての概要
原料資源の高騰とその問題意識について大臣の見解と、外務省の民間支援体制について問いました。特に後者においては新興資源供給国である中央アジア諸国での、在外公館や人員の配置について聞きました。基本的な考え方は、中国等の急速な工業化に伴い、世界における資源獲得はこれまでにもまして困難さを極めており、競争が激化していること。そして民間にできることは民間でやるというのは大切だが、資源確保のような日本全体の利益のために官民一体で行わなければならないこともあるということです。
質問の流れ
(原料資源市場の現状)産業の重要な資源である鉄鉱石が71.5%増、また豪州の原料炭も、16年度からすると2.2倍という極めて高い価格で妥協せざるを得なかった。昨年、鉄鉱石、原料炭、それらに付随する価格で総額1兆円に上るコスト増を鉄鋼業界は余儀なくされた。
(問題意識)今現在は日本が潤っているが、将来的に見たときに、ある意味で日本の供給の確保が難しくなる。また非常に高いものを買わされることになって、結果的には日本の国際競争力を弱めてしまうのではないか。
(提案)小さな、しかし温かい政府ということで、できるだけ官から民へと、小さな政府を志向するが、日本の経済の安全保障という根幹にかかわる資源エネルギーの確保については、官民一体となった国益追求というものが必要ではないか。
- (町村外務大臣答弁)エネルギーの安全保障という観点は国内的にも国際的にも非常に重要なテーマであるというふうに考え、これは外務省のみならず、関係省庁力を合わせて政府を挙げて取り組んでいかなければならない問題だと思う。需要、供給、両面に渡って、日本としてできる限りのことをやっていくことが、日本のためにもなるし、また世界経済のためにもなる。そういう意識で今後全力を挙げて取り組んでいかなければいけないと考えている。
(中央アジア諸国について)CIS諸国というか中央アジア諸国は、近年脚光を浴びてきたところであるし、まだ未開発の地でもある。加えて、今テロの温床となっているアフガニスタンの後背地にも当たる。そういう意味で、そういうところを開発しながら、かつ、貧困の撲滅、その中央アジア地域の開発を手助けする、経済発展を手助けすることによってテロとの闘いをある意味で経済面からバックアップしていけると思う。
- (町村外務大臣答弁)中央アジア地域は、カスピ海周辺で、原油や天然ガス、大変豊富な埋蔵量があるということで、この地域からのエネルギーの供給がふえるということは、日本にとっても国際エネルギー市場の安定にとっても重要であると認識している。
(在外公館の配置と体制について)外務省として中央アジア各国に大使館を設置した、このことについては評価をするが、いわゆる経済外交という観点で、ビジネス、投資を専門に扱える大使館員がこの大使館に勤務をしていないと了解している。通常、経済協力関係やODA関係、またはビジネスが非常に盛んな地域には経済産業省出身の一等書記官が駐在していることが多いが、この地域の陣容は一体どうなっているのか。これから先は、こういうまさにフロンティアに外務省そして経済産業省の、特に経済、ビジネスがわかる人を配置していくという姿勢こそが、実質的にその重要さをあらわすことである。
- (政府参考人答弁)経済産業省のアタッシェ(在外公館に派遣される専門官)の御質問であるが、指摘のとおり、確かに経済産業省のアタッシェ、この地域には未配置。
(この地域に専門官を派遣することの重要性)私もこの地域等でもビジネスをやっていたことがある。しかしやはり外務省プロパーの方に、なかなか経済がわからないということで、細かい話は勘弁してくれということで逃げられてしまうケースが実際あった。だからこそこういう地域に、専門家を育てる意味もあって配置をしていかなければならない。
- (町村外務大臣答弁)在外公館のアタッシェについては、各省庁の希望をもとにして配置してきたが、今御指摘があってなるほどなと思ったが、受け身ではなく、この地域にどうかとむしろ外務省から関係省庁に働きかけをするという積極的な姿勢が必要だろうと思うので、今後そういう方向で各省庁と折衝をし、努力をしていきたい。個別企業の応援をするのかという批判が怖いから、余り個別のビジネスにはタッチしないという姿勢でやってきたんだろうと思うが、そんな批判は恐れず積極的に、例えば日本の資源外交ということに役に立つというちゃんとした大義名分があれば、どんどんそういう面で積極的に取り組んでいく、今後とも、そういう心がけというか、行政に取り組む姿勢の面からもしっかりとしたことをやっていきたい。
(結び)非常に安定した先進国で過剰な陣容をフロンティアに振り向けることで、いたずらに組織そのものの肥大ではなく、まさに選択と集中というところでフロンティアの方に陣容を割いていただきたい。町村外務大臣の方から非常に心強い答弁をいただいたが、外務省の方も、今大臣がおっしゃられたような意識改革の中で、特に国益に資すると思われるビジネス、企業支援については積極的に行っていただきたい、またそのための人材養成、また選択と集中としてのシフトをお願いしたい。
以上、今回は外務委員会での質問を見てきました。次回は、経済産業委員会の質問についてお伝えします。なお、この質問についての更に詳細なものをご覧になりたい方は、こちらをご覧下さい。
−吉良州司−