活動報告

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「中央アジア視察2 トルコ編」メルマガ55号 2005年11月17日

みなさん こんにちは!吉良州司です。
今日は中央アジア視察の2回目の報告です。


今回、生まれて初めてトルコを訪問しましたが、全く初めてという気がしませんでした。というのも、商社時代の仕事上、トルコのプロジェクトをいくつも手がけていたからです。

大きくて全景がうまく入った写真はありませんが、オスマントルコ帝国400年の栄華を偲ばせる寺院、宮殿がイスタンブール市内随所に見られる

円借款のアルティンカヤ水力発電所建設プロジェクト、送電システム建設プロジェ クトなど数々の発電・送電案件を追いかけ、契約履行していた電力プロジェクト時代 の諸先輩・上司がトルコ駐在員(イスタンブール、アンカラ)だったし、私自身も 米国の総合エンジニアリング会社のベクテルやドイツ、イタリアの重電メーカーと 一緒に推進していた民間活力導入方式のデキルダー大型石炭火力発電所建設プロジェ クトを担当していましたし、会社を辞めるまで課長を務めていた医療システム部 第1課の最後の置きみやげ大型商談のひとつがトルコの大学向け医療関連設備の輸出 案件(私の離任後、無事契約調印)だったからです。


その気になれば、出張のチャンスはあったのですが、若手の担当時代は先輩が出張、 課長になってからは部下を出張させておりましたので、結局自分自身が行くことは ありませんでした。


今回のトルコ・イスタンブールは目的地のウクライナ、キルギスに行くための中継 基地のような位置付けで、しかも休日でもありましたので、現地大使館、国際協力 機構(JICA)、日系企業駐在員との会談を除くと、市内視察と称してのイスタン ブールの歴史的観光名所訪問、日本の援助で完成した第2ボスポラス大橋の視察や 同じく日本の環境円借款で現在大成建設が推進しているボスポラス海峡の海底を 通る鉄道建設プロジェクト(欧州、アジア大陸を結ぶ鉄道でオリエント急行が アジアに伸びます)の視察が中心となりました。


ご承知の通り、イスタンブールはオスマン・トルコ帝国の首都(それ以前はコンス タンチノープルという名の東ローマ帝国の首都)でしたが、同帝国は今の国で言えば、 ウクライナ、モルドバ、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、ギリシア、アルバ ニア、旧ユーゴスラビア、シリア、レバノン、イラク、イスラエル、エジプト、リ ビア、アルジェリア、チュニジアなどの北アフリカ諸国を版図とする欧州、アジア、 アフリカ大陸にまたがる強大・広大な帝国でした。その帝国が400年も続いたのです。


その栄華を偲ばせる建造物が聖ソフィア寺院、トプカプ宮殿、ブルーモスクなどで、 これらを見てきました。イタリア、フランス、スペインなどの教会の内部装飾などと 比べると、その芸術性やきらびやかさについては及ばないような気がしますが、 イスラム教であることと、どちらかといえば質素であるからこそ帝国が長期存続し 得たんだと思います。


現在、世界に生きている人々の中で、米国の超大国としての存在感を誰も疑う人は いないと思いますが、当時オスマン・トルコ帝国に支配されていた人々の中で、 帝国が滅びると思った人はいなかったに違いありません。今回のイスタンブール 訪問で、今現在の世界情勢も悠久の歴史の中のほんのひとこまに過ぎない、米国の 覇権も未来永劫ではない、日本の将来にわたる繁栄をいかに追求していくか など などボスポラス海峡を見ながら想いを馳せました。


現在、トルコの最大の関心はEUへの加盟問題です。宗教の違い(EUはキリスト教国 の国家連合といった色彩がある中でトルコはイスラム教)、西欧で迷惑がられている トルコの移民問題、西欧に比較しての貧困問題、その他法制や歴史的・宗教的慣習 問題など加盟への障壁は山ほどあります。しかし、現EUも英断を以ってトルコとの 加盟交渉をはじめました。


トルコ政府、国民は現実的に、まず、加盟までには最低でも10年はかかるであろう こと、宗教上の問題が大きく立ちはだかる為、純粋加盟は無理で「準加盟国」の位置 づけになるであろうこと、は認識しているようです。ただ、民主主義、法の支配、 悪しき慣習の改善、経済の持続的発展などの国内諸問題を「EUに加盟する為に勇気 を持って改革していこう!」という、いい意味での手段に使おうとしているようです。 今後の改革と発展が楽しみです。


(以上、次回に続く)

ボスポラス海峡をフェリーでヨーロッパ大陸からアジア大陸に移動中ビデオを撮影する吉良州司
 
ボスポラス大橋の夕暮れ
 
日本の環境円借款で大成建設が建設中の海底地下鉄の工事現場を望む

−吉良州司−

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