活動報告

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2005年4月4日 「予算委員会での質問 外務省の情報力強化(ペルー日本大使公 邸人質事件を教訓として)」

皆さんこんにちは、吉良州司です。 予算委員会の一般質疑で行った質問要旨の3回目をお届けいたします。 1回目「希少金属(レアメタル)の安定確保」、2回目「経済安全保障(原料 資源の安定確保)」に続き、今回は「外務省の情報力強化(ペルー日本大使公 邸人質事件を教訓として)」と題して、まとめました。

<解説>
<解説>「ペルー日本大使公邸人質事件」
1996年12月17日、トゥパク・アマル革命運動(MRTA)の22名のメンバーがペルーの首都リマ市内にある日本大使公邸を襲い、多くの日本人を含む500名以上の人質を取りました。この中には最後の突撃解放時まで人質になっていた私の親しい先輩の佐藤繁徳(当時日商岩井ペルー会社社長)や学生時代からの無二の親友の山本為之夫妻も含まれていました。MRTAのゲリラは人質の一部を漸次解放(山本婦人は翌日、山本為之氏は10日後に解放された)して、72名という掌握可能な人数にまで減らしていきました。127日後、当時のフジモリ大統領は特殊部隊による強行突入で、人質全員を無事救出しました。 この事件には、様々な問題点がありますが、今回、私が取り上げたのは、事件解決後に人質となっていた方々への政府の対応についてです。最後まで人質となっていた72人に対して、政府は謝罪の趣旨で書簡を出していますが、途中で開放された400名以上には、詫び状を出していません。本来、全員に出すべき書簡を出さなかったのは、その400名の大半が民間人であったためと考えられます。 後述しますが、外務省が持っている情報はかなりの部分を民間企業の駐在員や現地でのプロジェクトの出張者に負っています。その大切な情報源である方々を粗末に扱う、そうした官尊民卑の意識を改革すべきである と強調しました。その上で、民間の情報力を活用しながら、日本(外務省)の世界的な情報力を強化すべきだと訴えました。

<説明を含む質問要旨>
長年の商社勤務から得た実感を申し上げたい。大変失礼ながら、外務省の情報というのは、ほとんどすべてが商社員や現地にプロジェクトを持っているメーカーのマネージャーといった現地に何年も張り付いている人、またはODAのコンサルタントをやっているといった民間の企業人に負っている。民間企業は地べたを這いずり回って得た情報を外務省に届けている。即ち外務省の在外公館が本省に送る情報というのは、それら民間人からの2次情報、3次情報である。残念ながら日本の国としての情報は、それが現実である。
さらに、外務省の情報収集力について危惧される事態が、この20年間に進んで いる。1985年から2004年までに大手商社の支店?駐在員事務所数が大幅に減少し ていることである<参考資料1>。また、メーカーやゼネコンも厳しい経済情勢 の中で、支店あるいは駐在員を大きく減らしている。外務省が情報のほとんどを、 商社を中心とした民間企業に依存している現状からして、これは日本全体の情 報収集力の低下である。しかし、かといって、外務省の人を多少鍛えても、た くましい民間企業人のように這いずり回って情報を取ってくる、交渉してくる ということは無理である。
そこで、コストをできるだけ抑えて、情報収集力を向上させるためにはどうし たらいいのか。日本の情報力強化という観点から外務省内部でも具体的な作業 チームを早急に立ち上げて欲しい。その際に、コストの安い民間パワーをどう 活用するのかをきちんと検討すべきである。日本として、ウサギの耳をいかに 張り巡らして行くか。必ず省内に勉強会というか研究会など立ち上げる事を約 束していただきたい。

レアメタルは、半導体にとどまらず先端産業にとって最重要な物質。そのため、 供給不足に備えたレアメタルの備蓄制度が、1970年台後半から日本でも始まった が、現在は平時であり、何でも買えるため、また、埋蔵量が確認され、世界での 生産体制も整ったため、無理に備蓄をする事はないという声も上がっている。 しかし、もともとレアメタルが世界に偏在していること、世界的な寡占化が進ん でいることを考えると、緊急事態はいつ起こっても不思議ではない。備蓄を続け ていく必要があるのではないか。 但し、備蓄をする際には、税金を無駄遣いするような特殊法人での運用を徹底的 に見直すべきだと思っている。財政に大きな負担のかかる国の備蓄から、民間が 行う備蓄を効率的に支援していく方法へと変換していく必要があると考える。

<参考資料1>
「大手商社の海外支店・駐在所数の変遷」はこちら
http://www.kirashuji.com/report/2005/0318_syousya.htm

<参考資料1>
「大使の任用状況の各国比較」はこちら
http://www.kirashuji.com/report/2005/0318_taishi.htm

−吉良州司−

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