113「無駄な医療を減らす仕組みづくり ―医療の現場から―」 2008年05月30日
みなさん こんにちは! 吉良州司です。
前回のメルマガでは、「消費税論議なくして財源面からみた医療制度の根本解決はない」と題して、今後の少子高齢化の進展で予想される医療費増大を、社会の構成員全員で支える仕組み、つまり消費税をその財源に充てるべきことを訴えさせて戴きました。 現在、私自身は勿論、事務所の政策スタッフも一緒になって、現行医療制度の問題点や、その問題を克服した先にある「これからの日本の医療制度のあるべき姿」について勉強しています。その勉強過程であっても、私なりの見解をお伝えしたいところですが、前回のメルマガで指摘しました財源問題などのマクロ的な課題に加え、医療問題の場合は極めて高度な専門性も要求されます。従って、みなさんと問題意識を共有し、あるべき姿を考えていくに当たり、医療現場の声をはじめとして、関係者のご意見なども紹介させて戴きたいと思っております。
その第一回目としまして、私がお世話になっているお医者さんの「無駄な医療を減らす仕組みづくり」に関する提言を以下で披露させて戴きたいと思います。日々現場で高齢者を含む患者さんと接していることは勿論ですが、常に医療のあり方全般につき大局的視野で考えておられ、いつも勉強させてもらっています。 全体として無駄な医療を減らすことにより、医療費の増加を抑える仕組みづくりは医療問題を論じる際にもっとも重要なことです。この問題意識を投げかけつつ、一方で、今回のような後期高齢者だけを狙い撃ちにした制度については疑問を呈している内容となっています。
QTE(以下、ある医師からの提言) 吉良州司様
「後期高齢者医療制度と無駄な医療を減らす仕組み」について私見を述べてみます。 政府は問題が取り上げられるたびにその場しのぎの騙し発言が為されております。目的は医療費の高騰、とりわけ高齢者医療費の高騰問題に対する法案であることは間違いの無いところでしょう。私はそれを否定するものでもありませんし、以前から限られた医療費の有効利用を求めておりました。 この法案の主旨から想定すると、医療費徴収を増やすか、高齢者医療費を抑制することが目的のはずです。それでは、今まで通りの医療制度(子供から高齢者まで一律の制度)で目的を達成出来ないのかという事です。私は可能であると考えます。
1.医療費徴収の増額。 今回、後期高齢者医療制度の新設で、私たちの保険料も「後期高齢者支援金」という名目で一人当たり 1000円余分に徴収されております。「後期高齢者」に目を奪われている間に全く知らない間に1000円増額されております。全くの眼くらまし、騙しの手法です。 一方で75歳以上については「増えた」という批判を逃れようと「見直しをする」なんて事を政府は言っております。 基本的目的は一体何だったのでしょうか。75歳以上の保険料徴収を増やす目的だったのかどうか当初の試案を出させてみてください。 要は国民全員から医療費を増額徴収することが最大の目的であったのではないでしょうか。 そうであれば、わざわざ「後期高齢者」などという制度を作る必要もなかったのではないでしょうか。 「医療費が足りないので一人当たり月額1000円増額させてください」と言えば済む事です。 恐らく、そうすれば国民全員から反対批判が出るであろうことを恐れて「眼くらまし」で「後期高齢者・・」を持ち出したとしか思えません。 更に大きな問題点は、「後期高齢者医療制度」を新たに創設した事でこの制度にだけ関わる新たなマンパワー、設備が必要となります。 全国で何人の人員と人件費、設備費が新たに発生するのか明らかにして欲しいと思います。恐らく今までの医療制度に関わっていた人間を減らす事は出来ないでしょう。大きな新たな無駄が発生しているはずです。今までどおりでやればこの無駄は必要ありません。
2.医療費の抑制 75歳以上に絞って抑制しようとしているわけです。基本は無駄を徹底的に省くことです。高齢者の無駄としては次のような事があげられております。 1)複数同じような医療機関を受診してもらった薬は捨てているというような事が言われております。個人の指導をするべきですし、可能です。 2)終末期医療。助かる見込みの無い患者に濃厚な医療を続ける事が問題です。大変高額と為ります。医師の哲学を徹底すべきですが、それでも不可能であれば厳格な審査指導機関を設けることで徹底できます。患者さん個人個人は無駄な濃厚延命医療は決して望んではいません、むしろ拒否したがっている人が多いのです。昨日も、「無駄な医療はして欲しくないが、意識がなくなり自分の意思を伝えられなくなってしまうことが心配なので先生に言っておきます」という患者さんが来ましたが、多くの人は同じ気持ちです。私自身についても同じです。国のリーダーが、そして権威ある医????-?療関係者が正直に訴えれば国民は理解します。
今回の改正でも「終末期医療相談料」2000円と言う項目を設けて、終末患者の家族と相談すれば2000円が医療機関に支払われることになりました。全く無駄で無意味な項目です。無駄な延命医療で稼げない分2000円を医療機関に払いますという意味でしょうか?こんな理解に苦しむことばかりが行われております。
「国保」「政府管掌保険」「後期高齢者」の医療を地方に丸投げしました。医療費に困る地方は行政の長と医師会長で勝手にやってくれと言う事です。困った地方分権ですね。窮鼠猫を噛むということで、何らかのよい方法が出てくればよいと僅かな期待はしておりますが悪い医療機関は野放し状態でしょう。国民が納得できる適切な審査を行う以外にありません。
要は、老人医療費だけでなく全ての医療費の無駄を省く事が大事ではないでしょうか。しかしながら、「主目的、本論」を隠して法で縛ってしまおうとするから、おかしな事になってしまいます。国民を騙そうとするから、つじつまが合わなくなってしまいます。どうして、正直に国民に実情を訴える事ができないのでしょうか? 折角の機会ですから吉良さんが民主党内での徹底的な「後期高齢者」についての議論を仕掛けて欲しいものです。「後期高齢者」を75歳で分ける事により何がどう変わるのか。何故今までの医療制度でそれが出来ないのか。明確に問題点を浮き彫りにして欲しいです。 UNQTE
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