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メールマガジン

119「続・党首討論に思う」  2008年12月04日


みなさん こんにちは!
吉良州司です。
前回の<党首討論に思う>と題したメルマガの最後で、「麻生総理が早く成立を望んでいる金融機能強化法のことや国民の審判を受けないまま総理が3人も代わっているのに、それが議院内閣制だと麻生総理が主張していることについての持論もお伝えしたい」と申し上げておりましたが、今日はこの2点について、私の思うところをお伝えします。


みなさん、インド洋給油法案や金融機能強化法改正案の参院での審議や採決が遅れていることについて、「民主党、特に小沢一郎代表が政策より政局を重視する結果、日本にとって極めて大事な法案の成立が遅れている」、「民主党は何でも反対して政府を困らせ、国益を損ねさせる古い時代の野党体質から何も変わっていない」という印象をお持ちではありませんか?


いつも申し上げることですが、民主党は何でも反対していません。先の169回通常国会でも実質審議した128法案中94本(73%)は賛成しています。また、かなりの民主党議員が、テレビ中継がない委員会質問では、糾弾質問より建設的な提案質問をしています。
マスコミは、国会で与野党が喧嘩している姿にしか興味がない、野党が建設的な提案をしている姿など全く興味がないために、民主党が反対・糾弾している姿しか報道しません。その結果、「民主党は何でも反対」と国民の目には映ってしまいます。


このことに加えて重要なことは、「法案名称」だけみると、とても立派な法律に見えてしまうので、たとえ、その中身は悪法、ザル法であっても名称が立派なために、その悪法の悪法たる所以を野党が指摘し、反対していたとしても「国や社会にとってそんなに重要な法案」が民主党の反対に遭って成立しない、または決定が遅れてしまうと見られてしまう問題です。

名称はどんなに立派でも、中身に問題のある法律は、100年安心というキャッチフレーズで可決された3年前の年金改正案や障害者自立支援法など数え上げればきりがありません。


実は、今回の「金融機能強化法改正案」の中身も、極めて問題の多い悪法だと思っているのです。多くの問題点の中から、ここでは3点だけ指摘します。


  1. 公的資金投入にあたり、経営責任を一切問わないこと。
  2. 新銀行東京のような杜撰経営をしてきた金融機関も注入対象になること。
  3. 農林中金は、農家、農民の生活向上とは全く関係ない、ドル建て、ユーロ建てのサブプライム関連証券化商品に日本円で約6兆円も投資しており、今回の金融危機により大損を被る可能性がありますが、その損失・資本毀損を税金で埋めようとしていること。

*農林中金は農林省幹部の天下り先になっているほか、各農協は政治的に中立どころか、自民党議員のポスターを堂々と貼っているところが多く、国民の税金で救済する機関が自民党の支援組織となっているなど、税金注入対象として問題がある。


今回、衆院では上記の問題点を民主党が指摘し、与野党で修正協議をした上で、衆院を通過させたものですが、経営責任問題や新銀行東京・農林中金問題はまだまだ議論すべき点が多々あり、参院での更なる審議が必要なのです。


私が今日このメルマガで申し上げたいことは、与党が衆院、参院、両院の多数を握っている時代なら、野党がいくら正論を吐こうとも、与党が決めればそれが国家の意思決定となりますので、野党の抵抗は、たとえそれが正論であっても犬の遠吠えやダダをこねている、としか見られないかもしれません。何故なら衆参両院で多数を占めているということは、自民党の政調会や総務会での決定が事実上の国家の意思決定だからです。

しかし、今や参院での与党は少数党になっており、政府与党の提案が常に「善」「正」ではなくなったのです。野党の主張も直近の民意を受けた国民の意志なのです。ダダをこねている、何でも反対しているわけではないのです。また、これも100歩譲って、仮に、政局目的だと指摘されたとしても、これだけ税金の無駄遣いを止められず、その税金無駄遣いの温床になっている官僚天国の仕組みにメスを入れられない現与党の政権が続けば続くほど国民が不幸になってしまうと思うからこそ、一日でも早く政権交代を成し遂げたいと思っているのです。


「国民の審判を受けないまま総理が3人も代わっているが、(衆院の多数党が内閣を創るという)議院内閣制の仕組み」だと麻生総理が主張している点についても問題があります。上記の主張でお分かり戴けますように、衆院の多数党が総理を出して内閣を創ることが憲法の規定ではありますが、民意を受けないまま総理がころころ代わることは、衆参両院ともに与党が多数を占めている場合にだけ許されることです(与党の意思決定が国家の意思決定ですから)。しかし、参院で少数党になっている今、ましてや、現在の衆院での多数は小泉総理の主張に国民が共鳴した結果であって、現在のように小泉路線を大幅に修正している状況下では、民意を問うことなく総理が代わり続けることは尚のこと許されるものではありません。


多くの国民は、50年以上に亘り、自民党が衆参両院の多数党であった時代の感覚が当り前と思っております。政府与党は正しい提案をし、野党は存在感を示すためだけに何でも反対するという光景が当り前だと思っています。しかし、時代は大きく変わっています。日本も「Change」しているのです。明日の与党にならんとしている現野党が、国民の声を聞きながら、よりよい明日の日本のために、かけがえのない将来世代のために奮戦していることを是非ご理解戴きたいと思います。

 

 


-吉良州司-


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