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国会発言録

No.020 169回国会「衆議院 内閣委員会 3号」  2008年03月21日


②平成20年3月21日 内閣委員会
○中野委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。吉良州司君。

○吉良委員 民主党の吉良州司でございます。おはようございます。
 きょうは、町村官房長官、そして大田大臣に質問をさせていただきます。三十分と限られておりますけれども、まず、大田大臣にお聞きしたいと思います。
 最初に申し上げたいのは、この通常国会冒頭に大田大臣が経済演説の中で、もはや日本の経済は一流ではないということを言い切って、一人当たりGDPが十八位になったことの懸念を表明された。もちろん、経済担当大臣がみずから一流ではないと言うことのマイナスも一方であろうかとは思いますけれども、それをあえて言って国民全体で危機感を共有して、もう一回経済の立て直しをするんだということを表明したことは、私自身高く評価させてもらっております。
 その中で、三月十九日付の月例経済報告等に関する関係閣僚会議資料というものを見せてもらったわけなんですが、この中には、日本経済の先行きについては、「改正建築基準法施行の影響が収束していくなかで、輸出が増加基調で推移し、景気は緩やかに回復していくと期待される。 ただし、サブプライム住宅ローン問題を背景とするアメリカ経済の減速や株式・為替市場の変動、原油価格の動向等から、景気の下振れリスクが高まっていることに留意する必要がある。」このようになっております。
 日付的には十九日ですが、もう実際は十三日から大幅な円高が進んでいるという状況でありました。この中で、まさに留意する必要があると言ったことが現実になっておるわけであります。
 言うまでもなく、円高は、米国、中国市場に依存している日本の輸出企業にとってみれば、マーケットの縮小も意味するし、ドル建ての価格競争力の低下も意味するし、また円貨ベースの収入減少ということも意味し、これはある意味では、輸出主導と言ってもいい我が国経済にとっては、景気減退または成長の鈍化をもたらすおそれがある。
 また、株安について懸念していますのは、もちろん、そういう輸出主導だというイメージを持たれる日本経済にあって、輸出企業の収益の悪化、またそれに伴う日本経済の先行きに対する不信、また特に外国投資家について言えば、先行きに対する不安と同時に、例えば米国の投資家であれば、自国で損失が出ているその穴埋め、または資本増強、そのためにあえて日本で株を売ってキャッシュをつくって、今言った穴埋め、増強に使うというようなことが出てきているのではないかというふうに思っております。
 そういう中で、先ほど出た、本来なら景気が緩やかに回復すると期待されていたにもかかわらず、この円高、株安というものが直撃しました。その中で、所管される大田大臣とその関係閣僚、また関係ブレーンの間で、この円高、株安に対して一体どういう議論がなされているのか。
 そして、私が知る限り、現時点で為替介入等も一切していない。個人的には私はそれはいいことだと思っておるんですが、この状況を受けて、一体どういう対策があるのか、そのメニューはどういうものなのか、そのメニューのうち一体どういうものを実際採用していくのか。
 どういう議論があったのか、そして、どういう理由で最終的に今為替については介入をしない、それから、もし具体的にこれからとる政策等、採用することが決まったのであれば、その辺についてお聞かせいただきたいと思っています。

○大田国務大臣 最近の急激な円高、株安というのは、基本的には、アメリカでサブプライムローン問題に端を発する信用不安がなかなか収束しないということ、そしてアメリカ経済の減速感が強まってきているということがございます。なかなか底が見えない状態にあります。したがって、ドルが各国の通貨に対して下がっている、それが日本の場合は円高になってきております。それから、アメリカ経済の実態も、住宅投資だけではなくて、消費が伸び悩み雇用が減少するという形になっておりまして、今、日本企業にその影響がじわじわと出てきている状態です。実際、アメリカ向けの輸出が減速しているといったようなことがございます。
 これに対してどうするかということですけれども、基本は、この震源地で信用不安を収束させるということがまず大事になってまいります。日本としましては、既に今起こっている企業への、特に中小企業の収益圧迫が顕著になってきておりますので、今起こっていることに対して迅速に手を打っていくということ、それからもう一つは、先行きのリスクに早目早目に手を打つということが必要になってまいります。
 今、中小企業は円高に加えて原油高、原材料高で収益が圧迫されてきておりますので、これに対しては、昨年来、原油高対策あるいは資金繰り対策をとってまいりました。これに加えて、先行きのリスクに早目早目に対応するということで、施政方針演説や成長戦略の中で早期に実施できるものについては四月早々に取りまとめて対応することにしております。
 さらに、このところ急速に円高、株価の変動が進んでおりますので、総理からも、まずこの円高や為替変動や株価の変動が及ぼす影響をつぶさに点検せよ、点検した上で、例えば政府系金融機関の中小企業への融資など、必要な対応を迅速にとるようにという指示が出ております。
 したがいまして、震源地はアメリカですけれども、今日本に起こっていることをまずつぶさに点検し、迅速に手を打っていく、それとリスクに対して早目に手を打つということを今、私どもとしては注力しております。

○吉良委員 ありがとうございます。
 本当はその答弁についてもどんどん突っ込みたい答弁ではあるんですけれども、時間が限られておりますので。
 私自身が一番懸念しますのは、今おっしゃいましたが、震源地の問題を解決してもらうしかないということで、日本がアメリカのサブプライムローン問題を独自で解決できるわけではない。ただ一方で、FRBが〇・七五%、一挙に大幅に金利を下げたように、米国あたりはまだまだ金利についても下げたりする余地もある。ところが、日本の場合はもうある意味では影響を受けっ放し、日本独自で、今おっしゃられた先行きに対するリスクというよりも、現実に起こっているリスクに対しても手の打ちようがない、施しようがないという状況になっていると思っています。
 今言いましたように、本当は中身を議論したいんですけれども、これは詰まるところ、やはり八百兆円とも一千兆円とも言われる借金が大きな足かせとなっていて、今、日銀人事問題でもめておりますけれども、実際は、財政政策においても金融政策においても、日本の政策としてとり得る幅に極めて限りがあるというところからきていると思うんですね。
 そういう意味で、プライマリーバランスの黒字化というものを一刻も早く実現すると同時に、名目成長率をある程度の幅でもって上げていく、三・五%でいけば二十年で倍になるということで、当然ながら、GDP比の借金の額も減ってくるわけですから。ただ、最近、どうも一一年度のプライマリーバランスの黒字化についても、実際実現できるのか、また実現する意思がなくなっているのではないかというような、ある意味では改革後退といいますか、そういう声も出ているところなんですね。実際、私もそういうふうに感じることが多々ございます。
 それと、今回の円高、株安が続けば、当然、さっき言った景気後退それから成長鈍化というのは自然の成り行きとしてなってしまうわけでありまして、そういう意味で、この状況下においてもプライマリーバランスを黒字化していくということについての決意と、それから、この状況下でそれをやっていくということの具体的な施策について、お伺いしたいと思います。

○大田国務大臣 二〇一一年度にプライマリーバランスを均衡させ、黒字化させるというのは国民に対する約束ですので、これは実行していかなきゃいけない。足元の経済の下振れリスクもありますが、人口減少に日本が今突入しつつあって、その中で財政の姿をつくっていくというのも、これまた大事なことです。プライマリー収支黒字化はその第一歩でありますので、これは何としてもやっていかなきゃいけない。
 そのときに、一つは歳出削減、一つは税収増、これでどうしても足りないときは、税制改革による増税ということになります。まずは、歳出削減というのをしっかりやっていく。それから、今先生御指摘の点は、この第二のポイントの税収増が落ちてくるんじゃないかというところで、この点からも、なるべく景気回復を息長く持続させるように最大限の努力をしていきたい。
 あわせて、成長力を高めるために、グローバル化ですとか、あるいはサービス産業の生産性向上といった構造的な取り組みも並行して行っていきたい、そこは粛々としっかりとやっていきたいというふうに考えております。

○吉良委員 まさに今、二番目におっしゃったところが非常に不安なわけであります。今、景気を持続させるとおっしゃいましたけれども、その具体的な手段が大事なのと、今その手段が非常に限られているということを私は申し上げているわけで、ちょっときょうは時間が限られていますので、またこの内閣委員会で引き続いてその辺について議論をさせていただきたいと思いますが、今大田大臣が最後におっしゃられました、景気を回復させる、持続させるための活力をどう生み出すか。その一つとして、必ずしも効率のよくないサービス産業の生産性の向上であるとか、外国の活力を取り入れるということをぜひやっていかなければいけないというふうに思っています。
 この後、入札改革ということで町村官房長官の方にお尋ねをするわけですが、先日、予算委員会で大田大臣にも申し上げましたけれども、私は、入札改革の提案は、単に今の道路財源に関する解決策ということのみならず、各地域地域が世界に窓を開いてその活力を取り入れる、そしてみずからも改革力、競争力を高めて、また地域から海外に打って出るということのための提案でもありますので、また閣内でこの入札改革に対する支援をお願いしたいと思っております。というところで、もう大田大臣の方はこれで結構でございます。ありがとうございました。
 続いて、町村官房長官に対してであります。
 道路特定財源にかかわる議論の中で私自身が問題だなと思っていますのは、お配りしている資料の一番最後、ページ四になるんですけれども、簡単なポンチ絵で、だれでもがわかる話をかいているだけなんですが、今現在の議論が、政府案は、仮の話として、十カ所百億円が中期計画ではかかるんだと。これに対して与党は、では、十カ所やるために百億円かかるのなら、その百億円の税収を確保しなければならないじゃないかということで、暫定税率の維持、そして一般財源化ではなくて特定財源の維持ということを主張されているわけでありますが、民主党は今、暫定税率廃止、そして本則の一般財源化ということを主張しておりまして、加えて最も大事なところは、中期計画の精査をし、本当に真に必要な道路を厳選していく、そうすれば十カ所は要らないのではないか、八カ所八十億円でいいではないかという議論であります。
 ただ、私もこの民主党の考え方に全面賛成でありますが、同時に、大分あたりは、本当に基幹道路、高速道路自体の整備もできていないという状況の中で、本当に真に必要な道路はつくってもいい、つくるべきだと思っております。
 ただし、前あったように、道路工事も欲しいし道路も欲しい、道路が欲しいと同時に工事が欲しい、道路建設を通しながら地場にどんどん高い注文をとらせて、そのことをてこに地域経済の活性化を図っていくということではなくて、そこに書いてあります、八カ所五十億円でやれないのか。場合によっては十カ所全部必要だということであれば、それを六十億円でやれないのか。そうすれば、暫定税率を仮に廃止したとしても、本則の中で真に必要な道路を全部つくっていける。もちろんそれは本則分についてを全部道路に回したらという場合であります。それは各地域地域の自己判断で、道路に使うという場合にそのことが言えると思うんですけれども、このことについての具体的な提案をさせていただくというものであります。
 もちろん、これについて、各論に入れば国土交通省の管轄になるわけですけれども、官房の方で入札改革全般については調整を行っているということであります。と同時に、与党の実力者でもあり、今内閣のかなめであります町村官房長官にここのところをぜひ聞いていただいて理解いただいて、政府内部でも、こうやって真に必要な道路をとにかく限られた財源の中でつくっていくということについての各論の論議に移るべき時期に来ていると思って提案をさせてもらうものであります。
 具体的な提案内容につきましては、総論としてお手元の資料に、ページ一から三まで書かせてもらっております。一言で言うならば、PFI的な発想、手法を利用した入札改革ということであります。
 PFI的手法ということになれば、当然ながら、事業を民間側が提案し、それも、建設から運営、そしてそれにかかわる資金調達を全部民間側がまずは責任を負う、それで提案をする。受注をしたならば、その事業にかかわる収入でもってその投下資金を賄っていく。こういう手法でありますが、道路の建設でありますので、いわゆるPFIと違って、収入については、その道路から収入が上がってくるわけではありません。もちろん、高速道路についても、今どんぶり勘定でやっているわけでありますから、収入があるわけではありません。それは国であり、また自治体の予算、事業者からしてみれば、その予算に基づく支払いが収入原資となるということであります。
 ただ、ここで強調したいことは、民間側から提案をするということであります。それも、ページ一の一番最初に書いてあります、建設、維持補修と金融を一体として提案するということであります。その中で必要なもの、そして安全面においても許容できる範囲のものをいかに安くつくっていくかということの提案を民間にさせるということであります。
 最初に結論を申し上げますと、そのことを通して、道路を安くつくると同時に、こういう提案型の事業を、各地場企業、地場企業が地場の金融機関なりと一緒になって提案をしていくことで、将来的に予想されます、日本はもちろんですけれども、中国、東南アジア、またインドあたりまでも広がっていくでありましょう、いずれはインフラ整備についての財源に限りが出てくるという中で、当然こういうPFI的手法でのインフラ整備が行われていくわけであります。世界の流れがそうなっております。ということで、地場企業の競争力、開拓力もつけていく、一石二鳥、三鳥をねらった提案であります。
 具体的には、さっき言いました建設、維持補修、金融を一体総合事業として入札にかける、そして入札対象はかなり大きなまとまった入札とする。 例えば、私ども大分でも、今、高規格道路の計画、建設が進んでおりますけれども、全部合わせると例えば一千億円かかるような一本の道路を、それぞれ予算に応じて、また当然ながら用地買収等も、時系列的な問題等も絡むわけですけれども、ぶつ切りにして、ここの工事区間は二百十九億円、ここの区間は三百十六億円というような形で入札がされていっているわけであります。それを、ある意味で全部一本にして、かなり大きなまとまった金額にして入札にかけるということであります。
 なぜ金融一体総合事業とするのかということは、さっき言いましたPFI的に、提案型にすると、とりあえず、一千億なら一千億必要な事業を遂行するための、SPCとよくPFIでは言いますけれども、スペシャル・パーパス・カンパニーが、一千億円全部、調達なら調達をするということが可能になるわけであります。それに対して国なり県なりから支払いをしてくれというのを、工事の進捗状況にかかわりなく、この年度で百億円、この年度で百億円、この年度で百億円という手法がとり得るわけであります。そうすると、今までは予算単年度主義ということの中で、一本一本ぶつ切りにせざるを得なかったという問題も解決をされるということであります。そういうこともあって、かなり大きなまとまりを入札対象とする。
 と同時に、さっき言いました安くつくるという観点からすると、請け負う側から見れば、大きな金額を受注することによって、当然ながら資材調達の面においてもスケールメリットが生かせてくるわけであります。ということで、大きなまとまりの入札とするということであります。
 三番目については、これはいろいろ反対論も多いかと思うんですけれども、国際入札を促すということであります。
 現時点でも、マラケシュ条約という政府調達にかかわる取り決めの中で、国は七億円、地方公共団体二十四億円、それ以上は国際入札にかけるという取り決めがあるわけですけれども、実際のところは、今まででも四件、海外企業が受注したという実績があるのみということで、ほとんど国際入札らしい国際入札にはなっていないということで、これももっと積極的に国際入札を促していく。これは、先ほど言いました、大きな金額になると、当然ながら世界が注目するプロジェクトになってまいりますので、こちらが受け入れ体制さえしっかりすれば、おのずと海外企業も目を向ける素地になるんだというふうに思っております。
 ただ、先ほど言いましたように、この国際入札を徹底していくときに心配されますのが、同じ税金を使ってインフラ整備をするなら、当然ながら日本企業、ましてや地場企業にできたらお金を落としたい、これは政治家もそうでありましょうし、その地域住民にとってもそういう思いがあることは確かであります。ただ、それが行き過ぎて、今まで談合体質、それから高いものになっていた、また、余りにも高いスペックになっていたと私は了解しておりますので、これについて、当面は、入札評価上でありますけれども、地場企業に対する優遇措置を容認していくということであります。
 五番目については先ほどちょっと触れましたのでいいとして、六番の、道路構造令というものを基本とする中で、さっき言いましたように、これは提案型の事業でありますので、提案者に、仮に道路構造令に必ずしものっとらなかったとしても、価格的にこんなに安くできます、安全性は道路構造令を一〇〇とすればこの提案は九五になりますけれども、価格は半分になります、であるならば、この価格半分の案を受け入れてもらえないか、こういう提案を容認するというか、積極的に促すということであります。
 この提案につきましては、今後、内閣委員会及び、できたら国交委員会で時間をもらって、もっと突っ込んだ具体案を提示させてもらおうと思っているんですけれども、きょうは、ちょっと時間が限られて、その入り口ということで、まず町村官房長官に、私が今ざくっと説明、また提案をさせてもらったこの入札改革について、どうお感じになられたか。今、道路ということで出させてもらいましたけれども、今後は、やはり限られた財源の中で必要な施策を打っていく、特に必要なインフラを整備していく中で、この入札改革というのは必須だと思っておりまして、その点について町村官房長官の所見をお伺いしたいと思います。

○町村国務大臣 私は、決してこの分野、先生ほど経験もなければ、また詳しくもないわけでございますが、今、大変貴重な御提言をいただいたと思って、率直にお話を受けとめさせていただきたいと存じます。
 公共工事、道路ばかりではございませんけれども、やはり公正性、透明性、そして競争性の確保というのが大事でございましょうし、一定の税金からいただいたお金等々を、どうやって一番価値の高いサービスが提供できるようになるのかということなんだろうと思います。そういう意味で、安ければ安いほどいいというものでもないと思います。同時に、やはり品質もよくなければいけない。価格と品質の言うならばバランスをどうとるのかということなのかな、こう思っております。
 先生も御承知のように、今までも一般競争入札をだんだん拡大してまいりました。また、価格以外の要素も入れて評価をしていこうということで、いわゆる総合評価方式の導入というようなこともやってまいりましたし、また、公共工事の品質確保の法律というものがございますけれども、いわゆる品確法というもの、品質確保も非常に重要だということであろうかなと思っております。
 そういう中で、今先生のお話しになった、いわゆるPFI的発想や手法を利用するということについて、総論的に言うならば、私は大変結構なアイデアではなかろうか、こう思っております。ただ、なかなか、個々の論点にわたりますと、いや、ちょっと待ってくださいよという議論も多分出てくるのかなという印象も受けました。
 例えば、大きなまとまり、先ほど大分県全体とかですね。確かに、今までいろいろなケースで、小さく切れば国際入札にもかけなくていい、一般競争入札にしなくてもいい、だから地元の企業がとりやすくなるというようなことで、過度に小さいロットで発注をするというようなことが行われ、そのことが結果として高いコストの公共事業になってきたという面もあろうかと思います。
 しかし、逆に言うと、大規模なもの、しかもそれにファイナンスもつけられるものということになると、なかなか地場の企業では受けられなくて、ますますある意味ではゼネコン集中型の姿になっていってしまうのではないか。そうすると、いや、地場企業、国内企業に対して入札評価上の優遇措置を容認するといっても、現実、それはもうそもそも不可能なことを地場の企業に要求するということになってしまうのではないかというようなことなどを含めて、個々に詰めていくとまたいろいろな議論があるのではなかろうかと思います。
 ただ、できるだけ少ないコストで、より効果の高い公共サービスを社会資本で提供していこうという大きな発想については、私も賛同しているところでございます。

○吉良委員 基本的には評価をしていただけるということで感謝をしますけれども、今幾つか懸念、これは細かくいけば本当に相当な反論も出てくることはもちろん承知で、またそれに対する再反論も私、用意をしておるわけであります。
 一つは、高速道路についても、もう御承知のとおり、PFIというよりBOTという形で、当初、第一号が広東だったと思います。その後バンコク、それから中南米のアルゼンチンとか、このBOT、PFI方式でもう実施済みというのが世界の趨勢でありまして、まず、これは日本流にアレンジし直して十分取り組み可能だということであります。
 今、最大の懸念として表明されました、大きなロットになれば結局大手のゼネコンしか参加できない形になるんじゃないか、今のままではそのとおりであります。だからこそ、やはりそれぞれの地域で知恵を絞っていかなければいけない。その際、今、地域活性化、地域経済に活力をもたらすという施策もいろいろやっておりますけれども、私も大分という地方出身の議員として言えますことは、地域の人も大変頑張っておられるんですけれども、世界との競争というような観点でいくと、圧倒的に人材が不足しております。
 ということで、今までであれば、すぐに大手の企業が元請に入って、地場はその下請、そのさらに地場は第二次下請というようなのが常態であったわけでありますけれども、そうではなくて、地場の幾つかの企業が、例えば地場の金融機関とか、それから、地方の場合は金融機関が多いですけれども、そこがつくっているシンクタンクでありますとかコンサル、そういうところとコンソーシアムを組む、そして、そういうコンソーシアムを組んだところが東京から人材を招聘するということでありますね。
 具体名を出して恐縮ながら、新生銀に移った長銀なんというのは、プロジェクトファイナンスの専門家が山のようにいたわけでありまして、私の知る限り、私の友人たちも、長銀がなくなってからというものは結構散り散りばらばらになっております。この手の手法は、海外とやりとりをしている、海外のインフラ事業に携わっている人たちにおいては、ある意味では共通のノウハウになっております。だから、そういう人たちをいろいろな形で地域に招き入れて、そういう人たちがアドバイザー的な機能を果たせる限り、地場が中心となって請け負うことは十分可能であります。
 そして、さらなる地場といいますか、何とか町、何とか市という企業については、今までの、接待をすることによって見返りとして下請に入れてもらうというようなことから、下請の採用の仕方、これ自体もこの改革によって変わってくるというふうに思っています。地場の上から下という言い方は妥当でないかもしれませんけれども、すべてがやはり競争力をつける、人材力を高めるということに徹しない限り自分たちが受注できないというふうになりますので、そうやって厳しい競争の中でより高度の生産性をつけていってもらう、と同時に、国民から見れば安いインフラが手にできる、こういうふうに思っているところであります。
 もう時間が参りましたので、ぜひ今後も内閣と国交委員会で続けていきたいと思っておりますので、政府においてもこの種の議論を詰めていただきますようにお願いをしまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。


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